ハンディにおいモニターのよくあるご質問
ハンディにおいモニターのよくあるご質問
- 3種モデルの違いは何ですか?
- においに含まれるガスの識別は出来ますか?
- どうして電源を入れて直ぐに表示が始まらないのですか?
- においを感じる場所で測定しているが、数値があまり上がらないのは何故ですか?
- 測定環境で実際に使用できるかどうか確認することは可能でしょうか?
- 使用上の注意点はありますか?
- 校正は必要でしょうか?
- 連続で何時間使用が出来ますか?
- タバコの臭い検知は出来ますか?
- ゼロ点を正確に合わせる方法を教えてください
- 本体内部に付着したにおいを取り除く方法を教えてください
- 付属の空気清浄ユニットに使用している活性炭の汚れや寿命を判断する方法はありますか?
- 温度や湿度は測定値にどのような影響がありますか?
- 濃い濃度のにおいを薄める方法はありますか?
- 少量の試料空気のにおいを測るにはどのようにすればよいですか?
- 3種モデルの違いは何ですか?
-
各モデルによって測定対象ガスが異なります。お客様のご用途や検知したいにおいやガスに合わせて、モデルをお選びください。
モデル 用途例 測定対象ガス OMX-SRM 生活臭、トイレ、ペット臭、排水処理場など エタノール、アセトン、水素等 OMX-ADM 病院、腐敗臭、生ごみ臭、工場油など アンモニア、硫化水素等 OMX-TDM 建築現場、塗装剤のにおい、有機溶剤のにおいなど TVOC(トルエン他)等
- においに含まれるガスの識別は出来ますか?
-
ガスの種類の特定や識別は出来ません。
モデル毎に検知が得意なガスはありますが、基本的に測定環境の複合ガスを検知します。
- どうして電源を入れて直ぐに表示が始まらないのですか?
-
においを検知するガスセンサのクリーニング及びガスセンサ感度特性の安定待ちのため、また吸入空気の流通系に付着したにおいが抜け出るのを待つ時間が必要となるためです。
ガスセンサは一般的に、無通電の状態から通電状態になった直後は、酸素の吸着状態変化や吸着ガスの脱気が完全に終わっておらず、特性が不安定になります。本機に使用されている半導体ガスセンサは、非常に短時間でほぼ安定状態に達するものを使用していますが、においを測るには特に安定な状態が要求されます。
この為、通常のガスセンサ加熱温度より高い加熱をする「ヒートクリーニング」によって、安定化の時間を短縮し、通常の加熱温度に戻し十分安定するのを待って測定を始めます。
各モデルに搭載されているセンサ感度を安定させる為の測定準備時間は下記表の通りです。
さらに精度良く測定したい場合には、付属の空気清浄ユニットをつけて、30分程度通電してからご使用ください。測定と測定の間で、流通系に、においが多量に付着している可能性がある場合は、清浄空気中で十分吸引を続けたあとでご使用ください。
測定準備時間
- ・OMX-SRM…2分
- ・OMX-ADM…10分
- ・OMX-TDM…10分
- においを感じる場所で測定しているが、数値があまり上がらないのは何故ですか?
-
においモニターが表示する強度値と人間の鼻には相関関係がありません。その為、官能的にはにおいを感じる場所でも、においモニターが表示する数値は低く出る場合があります。これは、においモニターで検知出来ない低濃度のガスに対して、人間の嗅覚でにおい感じることもあるためです。
反対に、あまりにおいを感じない環境でも、においモニターの強度値が高く表示されることもあります。これは、においモニターが無臭あるいは人間の嗅覚では、感じにくいようなにおい(ガス)に対して反応しているからです。
- 測定環境で実際に使用できるかどうか確認することは可能でしょうか?
-
本機のご購入を検討されているお客様には、測定環境で実際に使用可能かどうかを事前にご確認いただくために、デモ機の貸出しを行っております。お問合せフォームから、お気軽にご相談ください。
- 使用上の注意点はありますか?
-
下記のガスやにおいを吸引したり、存在する場所に保管すると故障の原因となりますので、ご注意ください。
- ・極端に高濃度のにおいやガス
- ・タバコの煙やオイルミスト
- ・ヘアスプレー、接着材、シリコンゴムなどのシリコン化合物のガス
- ・高濃度の塩化物や強酸物質、腐食性ガス、フロン、酸化性ガス
- ・水分や水蒸気
- 校正は必要でしょうか?
-
OMXシリーズは、においの強弱を相対的に見ていただく簡易モニターですので、校正は必要ありません。
使用前に「ゼロ点調整」をしっかりとして頂ければ、日常的な簡易測定には問題ないと考えられます。
また、測定後に空気清浄ユニットをつけて、電源を入れた状態で数分間放置し、その後電源を切って頂きますと、モニター内に残ったガスを取り除くことが出来、本機のコンディションを良い状態に保つことが出来ます。
- 連続で何時間使用が出来ますか?
-
ハンディにおいモニターは、長期間連続してのにおいの変化を見るものではなく、脱臭前後など、臭気(ガス)の変化を相対的に、数値化して見て頂く簡易モニターですので、1回の使用は最大でも数十分以内に収めて頂くことを推奨します。
長時間連続での使用は、本機へ負荷がかかり、不具合の原因となります。
- タバコの臭い検知は出来ますか?
-
タバコの臭い検知には、OMX-SRMの使用実績があります。
しかし、喫煙室や部屋などに染みついたタバコの臭いは、じわじわと空気中に放出される為、嗅覚では臭いを感じとれてもガス濃度は低いため、においモニターの強度値はあまり上がらない場合があります。
また、タバコ煙を直接吸入してしまうと、ポンプの根詰まり等、故障の原因となります。その為、煙が完全に沈降した状態で、煙を吸引しないよう注意して測定を行う必要があります。
- ゼロ点を正確に合わせる方法を教えてください
-
次の条件でゼロ点設定を行ってください。
1)モニターの電源を入れる前に、空気清浄ユニットとモニター本体、吸引ノズルが汚れていないか確認してください。
※電源投入後、空気清浄ユニットを装着しても数値が下がらない場合は、上記いずれかに原因があると考えられます。
本体と吸引ノズルの汚れ確認方法は【こちら】 を、空気清浄ユニットの汚れ確認は【こちら】をご参照下さい。2)においや無臭ガスのない清浄な空気雰囲気中でモニターの電源を入れてください。
清浄な空気が得られない場合、空気が清浄かどうかわからない場合は、空気清浄ユニットを接続し出来るだけ空気が清浄と考えられる場所で電源を入れてください。
電源を入れたあと、測定準備が終了次第、空気清浄ユニットを外し、測定を開始してください。3)ゼロ点調整の前には、30分以上通電してください。
測定後、一旦電源を切った後、再度ゼロ点調整したい場合、空気清浄ユニットを接続し、電源を入れて30分以上放置してください。
尚、電源をONにしたまま乾電池の交換をしたり、ACアダプタと乾電池を切替えた場合は、ゼロ点が変化する可能性があります。1)のゼロ点調整をやり直してください。
- 本体内部に付着したにおいを取り除く方法を教えてください
-
清浄空気中で動作中の本機の吸引ノズルの先に、希釈したアルコール溶液など、においを発生しているものを近付けると、におい強度の数値が少し上昇します。この時、上昇が全く見られない場合は、本機の空気流通経路のどこかににおいが付着して汚れていると考えられます。
1)通常は清浄な空気中で長時間(数10分から数時間)、清浄な空気吸引を続ける、または、空気清浄ユニットを装着し数十分程度電源を入れたまま放置すると、付着したにおいを除去できます。
2)においの除去が出来ない場合、清浄な空気中で測定しながら吸引ノズルを外してください。
強度が下がれば、吸引ノズルか交換用フィルタ(小)の汚れが原因と考えられます。3)上記および【こちら】の処置を行っても数値の変化が無い場合、本機内部の汚れが考えられます。修理依頼をしてください。
- 付属の空気清浄ユニットに使用している活性炭の汚れや寿命を判断する方法はありますか?
-
空気清浄ユニット内の活性炭は、長時間の使用や高濃度ガスにさらされることで、空気の浄化能力が下がり、かえってにおいの発生源になることがあります。下記の方法で活性炭の汚れや寿命を判断してください。
1)空気清浄ユニットをモニターに装着した場合と清浄な空気を測定し比較を行った場合に、空気清浄ユニットを通した空気の方が明らかに高い値を示し、清浄空気を長時間吸引しても数値が低下しない時。
2)ガスが存在している環境で測定をしながら、空気清浄ユニットを接続しても数値が低下せず、清浄空気を長時間吸引しても低下しない時。
3)空気清浄ユニットの活性炭を直接嗅いではっきりとにおいがし、清浄空気を長時間吸引してもにおいが消えない時。
- 温度や湿度は測定値にどのような影響がありますか?
-
一般的な生活環境での多少の温湿度変化では影響はありません。
ただし、測定中に加湿器を使用するなど、測定条件に急激な変化ある場合、正しく測定が出来ない可能性があります。
測定を行う際には出来る限り、測定条件を一定に保つことを推奨します。
- 濃い濃度のにおいを薄める方法はありますか?
-
ガスの濃度が高すぎてにおい数値がレンジオーバーする場合は、薄めてから測定する事が必要です。下記方法を参照してください。
1)ノズルやチューブを通して本機に吸引可能な接続口を持ったガスバッグを用意してください。密閉でき、数分間吸引するのに十分な空気の入る容積(数リットル)のものが必要になります。
2)測定対象のにおいを含む空気を一定量注入し、次に一定量のにおいのない清浄空気で薄めてください。この際、予め、目的の希釈度が得られるよう、においを含む空気と清浄空気の量を計算しておいてください。
清浄空気は活性炭フィルタを通したものを使用します。ドライエアやボンベエアは使用しないでください。
また大きく湿度の異なる空気を使用しないように気をつけてください。3)次に本機のゼロ点調整を行い、においや汚染物質のない状態を確保してください。
4)本機の吸引ノズルをガスバッグに接続して測定を開始し、数値が安定するのを待ち、その値を記録してください。
5)本機とガスバッグの接続を外し、本機を清浄空気中に移して数値が低下するのを待って測定を終えてください。
- 少量の試料空気のにおいを測るにはどのようにすればよいですか?
-
1)ガスバッグを準備してください。
2)測定対象のにおいを含む空気をガスバッグに取り込んでください。
3)次に本機のゼロ点調整を行います。
4)本機の吸引ノズルをガスバッグの接続口につないで測定を開始します。
5)数値が安定するのを待ち、その値を記録してください。