|
工場の臭気測定はなぜ必要なのか
工場の臭気測定は悪臭防止法に基づいて行われるのが一般的です。
悪臭防止法は、規制地域内の工場・事業場の事業活動に伴って発生する悪臭について必要な規制を行うこと等により生活環境を保全し、国民の健康の保護に導くことを目的としています。
特定悪臭物質又は臭気指数の規制基準を定め、市町村長は、規制基準に適合していない場合、改善勧告・改善命令を行うことができます。
また市町村長は、規制地域における大気中の特定悪臭物質の濃度又は大気の臭気指数について必要な測定を行わなければなりません。
(参考:悪臭防止法の概要 https://www.env.go.jp/air/akushu/low-gaiyo.html)
この記事では、臭気測定の一般的な方法、臭気測定機器の比較、ハンディにおいモニターの特長や使用について解説します。
臭気測定の一般的な方法
環境省が発行している『特定悪臭物質測定マニュアル』によると、特定悪臭物質の測定方法には、『機器分析法』と『嗅覚測定法』が紹介されています。
機器分析法は機器を用いて悪臭物質を測定する方法です。
一方、嗅覚測定法は人の嗅覚を用いて測定する方法です。
(参考:環境庁大気保全局大気生活環境室監修 特定悪臭物質 測定マニュアル https://www.env.go.jp/content/900400278.pdf)
それぞれの測定方法の費用・メリット・デメリットは以下の通りです。
|
機器分析法 |
嗅覚測定法 |
概要 |
特定悪臭物質を機器を用いて
測定する方法 |
悪臭を人の嗅覚を用いて
測定する方法 |
費用 |
1成分 約10,000円~
(ガスクロマトグラフィーの場合) |
1地点 約50,000円~ |
メリット |
正確なレポートを
第三者機関から入手できる |
人の感覚に基づいた結果を
得ることができる |
デメリット |
研究施設にガスサンプルを送る必要があるため、コストと時間がかかる |
人の嗅覚を用いるため、
個人差が発生する |
機器分析法は、悪臭物質の種類と濃度を特定することが出来ますが、ラボにサンプルを送り、分析結果を待つ必要があるため、手間と時間、そしてコストがかかります。
嗅覚測定法は、人の嗅覚を使用するため、人間の感覚に近い測定結果を得ることが出来ますが、個人差が生じ、人件費もかかります。
臭気測定機器の比較
機器分析法における臭気測定機器にはどのようなものがあるか紹介します。
|
ガスクロマトグラフィー |
他社臭気測定モニター |
ハンディにおいモニター |
測定原理 |
気体や液体をカラムと呼ばれる管に通し、分離成分を測定。 |
半導体ガスセンサの出力を臭気濃度に換算。 |
半導体ガスセンサの出力を臭気濃度に換算。 |
精度
|
◎ |
単一ガスに対しては〇 |
単一ガスに対しては〇 |
簡便さ |
△ |
〇 |
〇 |
メンテナンス |
要 |
要 |
不要 |
グラフ化機能 |
〇 |
△(ソフト別売) |
〇(ソフト込) |
費用 |
数百万円~ |
約35万円 |
定価13万円(税抜) |
オプション品 |
別売 |
別売 |
追加費用不要 |
メリット |
精度高くガス濃度を測定。 |
簡便に測定が行える。 |
簡便に測定が行える。 |
デメリット |
機器を設置する場所やメンテナンス費用が必要になる。 |
複合臭を検知。
(ガス種の識別不可) |
複合臭を検知。
(ガス種の識別不可) |
ガスクロマトグラフィーは精度高く臭気測定が出来る一方で、ガス取扱いに関する技術や機器のメンテナンス等に費用がかかります。
ハンディにおいモニターと他社モニターは性能は同等ですが、ハンディにおいモニターはオプション品への費用はかからず、簡便に臭気測定が可能です。
ハンディにおいモニターの特長
ハンディにおいモニターは半導体ガスセンサからの出力をにおい強度値へ換算しています。
ガスクロマトグラフィー等で必要なコスト・時間をおさえ、官能試験法で起こる個人差を無くして測定できる簡易測定器です。 |
|
特定悪臭物質測定 |
|
複合臭のにおい変化を瞬時に測定 |
コスト・時間 |
▶
|
◎ 短時間・低コスト |
官能試験法 |
|
数値表示により個人差なし |
個人差 |
▶
|
◎ 個人差なし |
ガスクロマトグラフィー |
|
ハンディタイプ |
場所・維持費 |
▶
|
◎ コンパクト・校正不要 |
ハンディにおいモニターの測定方法
ハンディにおいモニターの測定方法や製品の仕様について、詳しくは資料をダウンロードしてご確認ください!
|
|